イヌノフグリ
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シソ目 オオバコ科
古くからある石垣や道端に生える越年草で、茎は分枝して広がり長さ10~25cmになります。 花は、2月~4月に咲きますが、雨などの天気の悪い日には開きません。
種にはエライオソームと呼ばれる小さな粒がくっついていて、この粒にはアリが好む脂肪酸、アミノ酸、糖類などが含まれているため、アリが巣に運んでエライオソームを食べた後の種を巣の周りに捨てます。このようにしてアリが種を運ぶことから、石垣のすき間などに生えます。 日本の本州~沖縄と東アジアに広く分布しますが、古い時代に渡来した史前帰化植物かも知れないといわれています。 昔は普通に見られましたが、外来のオオイヌノフグリやフラサバソウに生息地を奪われるなどして、ほとんど見ることができなくなりました。 兵庫県内では、農村部よりは県南部の都市部の石垣などでまだ見ることができます。 環境省レッドデータブック:絶滅危惧Ⅱ類 兵庫県レッドデータブック:Cランク
(写真)花 2022.3.23 加古川市尾上町池田(工場地帯の事業所の塀際の歩道上)
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(写真)花 2022.3.4 明石市上ノ丸3丁目(住宅街の道路側溝の際)
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(写真)花 2020.4.2 神戸市須磨区天神町(住宅街の路地)
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(写真)実 2020.4.2 神戸市須磨区天神町