ヒカゲノカズラ
ヒカゲノカズラ目 ヒカゲノカズラ科
林縁や山地の日当たりのよい裸地に生える常緑の多年生シダ植物で、ツル状になって地表をはいます。 日本の北海道~九州と、北半球の温帯域~熱帯域(高山)に分布します。 夏頃に地表をはう茎の所々から垂直に立ち上がる枝を出し、その先に胞子嚢(ほうしのう)の穂をつけます。 古事記の「天照大神の岩戸隠れ」の話には、天鈿女命(アメノウズメ)が岩戸の前で「天の香山(あめのかぐやま)の日蔭鬘(ひかげかずら)」をたすきにかけて踊ったと書かれています。 万葉集には「やまかづら」という名で、枕草子には「ひかげ」という名で書かれています。 「影(かげ)」には光が当たってできる暗い場所という意味と光という意味があり、「陰(かげ)」には日の当たらない場所という意味があることから、ヒカゲノカズラの名前の由来として①光の当たるところに生えるつる草という説と、②日の当たらないところに生えるつる草という説があります。 (写真)2018.6.26 多可町八千代区大屋