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ヘビイチゴ


バラ目 バラ科 

田のあぜ、河川敷、池の土手などの少し湿ったところに生える多年草で、地面をはって広がり、高さは5~10cmになります。 日本の北海道~沖縄と、朝鮮半島、中国、台湾、東南アジア、インドに分布します。 花は4月~6月に咲き、ひとつの花柄に花を1個つけます。 真っ赤な実がなり、毒はありませんが食べてもボソボソして味がなくおいしくありません。 同じ仲間のヤブヘビイチゴとよく似ていますが、ガク片の外側についている副ガク片がヤブヘビイチゴに比べて小さく、花を上から見たときにあまり目立ちません。 また、果実はヤブヘビイチゴより少し小さくて、地肌にツヤがありません。

さらに、ヘビイチゴは複葉の小葉の先が丸みを帯びているのに対し、ヤブヘビイチゴは小葉の先がとがっていることでも見分けることができます。 名前の由来は、中国の書物に虵苺とあることから平安時代の本草和名という書物にも虵苺と書かれており、「虵」はヘビのことであることからヘビイチゴとよばれるようになったといわれています。 中国で虵苺といわれた理由については、ヘビが食べると考えられていたという説や、ヘビのいるようなところに生えるからという説などがあるようです。

これまでオヘビイチゴ、ミツバツチグリなどのキジムシロ属とは別のグループのヘビイチゴ属とされてきましたが、最近の遺伝子解析の結果からキジムシロ属とされているグループに非常に近いことがわかり、キジムシロ属に変更されました。 (写真)2019.4.28 加西市笹倉町

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