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クサノオウ


キンポウゲ目 ケシ科 

日当たりのよい草地、林縁、道端などに生える2年草で、高さは30~80cmになります。 日本の北海道~九州と、ユーラシア大陸一帯に広く分布しますが、日本と東アジアのものはヨーロッパ産のものの変種とされています。 花は、4月~7月に咲きます。 種子にはアリが好む物質を含んだエライオソームというものがついており、アリが拾って運ぶことにより分布を広げます。 植物体を傷つけると黄色い乳液を出し、皮膚に触れると炎症を起こします。 21種類ほどのアルカロイドを含む有毒植物ですが、古くから民間療法で薬草としても使われてきました。 ヨーロッパでは、アヘンの代用品やガンの痛み止めとして使われたそうです。 名前の由来としては、①黄色い乳液を出すので「草の黄(おう)」からきたという説、②皮膚病(瘡;くさ)に有効な薬草という意味で「瘡の王」からきたという説、③皮膚病以外にも鎮痛剤としても使われたので「薬草の王」からきたという説があります。 地方によっては、疣草(イボクサ)、田虫草(タムシグサ)、皮癬草(ヒゼングサ)、血止草(チドメグサ)など、皮膚病の薬に由来する名前で呼ばれているようです。 (写真)2015.5.6 丹波市青垣町

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