コハコベ(ハコベ)
ナデシコ目 ナデシコ科
畑地、湿った草地、道端などに生える2年草で、高さは10~25cmになります。 ヨーロッパ原産といわれ、日本の北海道~沖縄をはじめ世界中に定着しています。 日本では1922年に初めて気づかれたことから、明治時代以降に渡来した帰化植物であるといわれていますが、一方でよく似たミドリハコベと区別されずに「ハコベ」と呼ばれており、古い時代に渡来した史前帰化植物であるという説もあります。 図鑑によって、コハコベをハコベとしているものと、ミドリハコベをハコベとしているものがあります。 花は3月~9月に咲き、ハコベとして「春の七草」のひとつになっています。 コハコベとミドリハコベは、花弁がガク片より短く、茎の片側にだけ毛が生えていることで、他のよく似た仲間と見分けることができます。 コハコベはミドリハコベよりやや小型で、茎の色は赤紫色を帯びることが多い(日陰のものは緑色のこともあります)のに対し、ミドリハコベはやや大型で、茎の色は全体に緑色という特徴があります。 また、コハコベの花は雄しべが1~7本ある(3~5本のものが多い)のに対し、ミドリハコベの花は雄しべが5~10本あることで見分けることができます。 円盤型の種子の周囲には突起があり、コハコベは突起が低くて先が丸いのに対し、ミドリハコベは三角状に先が尖った突起があることでも見分けることができます。 (写真)2019.4.16 多可町加美区