キクイモ
キク目 キク科
北アメリカ原産の多年草で、高さは1.5~3mになり、河川敷や荒れ地に生えています。 日本には江戸時代の文久年間に渡来したといわれていますが、明治時代以降に食用やアルコール原料用として本格的に導入されて栽培され、野生化したものが北海道~九州に帰化しています。 花は、8月~11月に咲きます。 よく似た植物にイヌキクイモがあり、イヌキクイモは舌状花が通常は10枚以下で先端がとがるのに対し、キクイモは舌状花が10~20枚で先端が3~5裂してとがらないことで見分けることができます。 また、イヌキクイモの方が塊茎が小さく、葉の幅も狭いという違いもあります。
しかし、キクイモとイヌキクイモの花などの地上部の形質には中間的なものも見られ、塊茎の違いだけが安定した形質の違いとなっていることから、同一種とする見解もあるようです。 芋(塊茎)にはデンプンはほとんど含まれず、イヌリンという多糖類が多く含まれており、現在でも食用として利用されています。 デンプンはブドウ糖が結合してできた多糖類であるのに対し、イヌリンは果糖が結合してできた多糖類で、デンプンに比べてカロリーが低くて満腹感が得られることから最近注目されています。 晩秋に枝葉が枯れてから芋を掘り出し、薄く切ってテンプラにするほか、バター焼き、味噌漬け、煮物として利用します。 外来生物法の要注意外来生物に指定されています。 (写真)2014.10.4 小野市黍田町