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ガマ


イネ目 ガマ科 

池や川の縁に生える多年草で、高さは1.5~2mになります。 日本の北海道~九州と、中国、ロシア、モンゴル、パキスタン、西南アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリアと世界中に広く分布します。 雌雄同株で花は6月~8月に咲き、花粉は風で運ばれる風媒花です。 よく似たヒメガマと違って、ソーセージのような形をした雌花穂の上に間を開けずに雄花穂がつくのが特徴です。

また、葉の幅もヒメガマより少し広く、2~3cmほどあります。 雌花は熟すと綿くずのような毛を持つ種子がついて穂綿(ほわた)と呼ばれますが、風で運ばれて水面に落ちると水底に沈んで発芽します。 雄花の花粉は「蒲黄(ほおう)」と呼ばれ、止血や擦り傷に効果があるといわれて使われてきました。 食品の蒲鉾(かまぼこ)は、昔は魚(ナマズなど)のすり身を竹の棒に巻いて作られ、ガマの蒲に似ていることから名付けられました。 古事記に書かれている日本神話の「因幡のしろうさぎ」の話は、皮をむかれて泣いていたウサギに、通りかかった大穴牟遲神(大国主神;大黒様)が「今すぐ水門へ行き、水で体を洗い、その水門の蒲(がま)の穂をとって敷き散らして、その上を転がって花粉をつければ、膚はもとのように戻り、必ず癒えるだろうと教えた」というものです。 童謡の「大黒様」では「がまの穂綿に くるまれば  うさぎはもとの 白うさぎ」と歌われ、花粉がいつの間にか種の綿毛になってしまっています。 (写真)花 2016.6.11 加西市網引町

(参考写真)果実 2018.6.28 明石市明石公園 

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