クズ
マメ目 マメ科
つる性の多年草で、荒れ地や河川敷で多く見られます。 日本の北海道~九州と朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、ニューギニアに分布します。 「秋の七草」のひとつで、花は7月~9月に咲きます。 ツルは地面をはうほか、樹木など他の植物に絡まって覆うように生え、1年で10m以上伸びます。 樹木の太い幹には巻きつくことができないようで、枝に絡まりながら上に伸びていきますが、枝などに巻きつくときは右巻きのようです。 根元は木質化し、根は木質化した長芋状の塊根となり、長さ1.5m、太さは径20cmになります。 塊根には多くのデンプンが含まれるため、これを砕いて取り出し、くず粉として食用に利用されています。 また、根を乾燥させたものは葛根(かっこん)と呼ばれ、漢方薬の風邪薬や胃腸薬として利用されています。 ツルから取り出した繊維で編んだ布は葛布と呼ばれ、現在伝わっている製法では平安時代頃から作られていたとされていますが、クズの繊維の布は新石器からも出土しているそうです。 春から夏に伸びるツル先や花は、天ぷらにして食べることができます。 (写真)2016.9.17 加古川市上荘町